トラブルにならないための〜法律の相続対策
トラブルにならないための〜法律の相続対策
文書作成日:2022/09/20

 今回は相談事例を通じて、土地所有権の国庫帰属制度についてご紹介します。

 先日父親が亡くなり、土地を相続しました。私は別の場所で生活しているので、処分を考えています。いらない土地を国にもらってもらえると聞いたのですが、可能でしょうか。

 2023年(令和5年)4月27日から、相続又は遺贈により土地の所有権を取得した者は、その土地を国庫に帰属させることができるようになります。

 国庫に帰属させるためには、まず、法務大臣に対して承認申請手数料を支払い、承認申請します。承認申請は、その土地が次のいずれかに該当するものであるときは、申請をすることができません。

  1. 建物の存する土地
  2. 担保権又は使用及び収益を目的とする権利が設定されている土地
  3. 通路その他の他人による使用が予定される土地として政令で定めるものが含まれる土地
  4. 土壌汚染対策法第2条第1項に規定する特定有害物質により汚染されている土地
  5. 境界が明らかではない土地その他の所有権の存否、帰属又は範囲について争いがある土地

 法務大臣は承認申請に係る土地が次のいずれにも該当しないと認めるときは、その土地の所有権の国庫への帰属についての承認をしなければなりません。

  1. 崖がある土地のうち、その通常の管理に当たり過分の費用又は労力を要するもの
  2. 土地の通常の管理又は処分を阻害する工作物、車両又は樹木その他の有体物が地上に存する土地
  3. 除去しなければ土地の通常の管理又は処分をすることができない有体物が地下に存する土地
  4. 隣接する土地の所有者その他の者との争訟によらなければ通常の管理又は処分をすることができない土地として政令で定めるもの
  5. 1から4に掲げる土地のほか、通常の管理又は処分をするに当たり過分の費用又は労力を要する土地として政令で定めるもの

 申請の内容によっては、法務局職員による当該土地の実地調査を受けることがあり、その際は、調査に協力する必要があります。
 なお、承認申請が認められた後、10年分の管理に要する費用としての負担金を申請者が納付したとき、土地の所有権が国庫に帰属します。

 土地の処分方法としては、売却する方法もあるので、十分検討の上で処分されたほうがよいでしょう。その際はお近くの司法書士などの専門家へのご相談をお勧めします。



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